鳩山首相退陣論はドル/円の上値抑え？下値支え？…2010/6/1

鳩山首相退陣論はドル/円の上値抑え？下値支え？

• （東京市場午前の取引では）クロス円での円高が進行しているが、ドル/円については、鳩山首相退陣論が円の上値を抑えているとの意見が聞かれる。
• 「英国の例を見てもわかるように、リーダーが変わっても政治的な混迷が収まる気配がみられなければ、その通貨の売り材料」（欧州系金融機関エコノミスト）

（ドル91円付近、官房長官は首相退陣論を批判 | REUTERS）

• （ドル/円の下げ幅が小幅にとどまっている背景は）「鳩山首相辞任の思惑もあり、短期筋がドル/円を売り込みづらい環境になっている」（外為専門会社）とされ、鳩山首相辞任の思惑で、対ドルでの円安圧力が醸成され、ドル/円の下値が支えられているという。

（ドル91円前半、鳩山首相辞任の思惑がドル/円を下支えとの見方も | REUTERS）

上値が抑えられ、下値が支えられる…もみ合い、様子見ということか。エネルギーを貯めこんでいる休火山状態かもしれない。今週末はビッグイベントである米雇用統計もあり、ドル/円の行方が気になるところ。（編集部）

今夜発表の米経済指標、ISM製造業景況指数-5月

• 米供給管理協会（ISM）が1日発表する5月の製造業景況指数は、10カ月連続で活動拡大を示すと予想されている。
• ブルームバーグ・ニュースが金融・調査機関62社を対象に実施した調査では、5月のISM製造業景況指数は59（予想中央値）と、約6年ぶりの高水準だった4月（60.4）からは低下するものの、製造業活動の拡大・縮小の境目である50を引き続き上回る見込みだ。

（ ５月の米ISM製造業景況指数、10カ月連続で拡大を示唆か－ＢＮ調査| Bloomberg.co.jp）

相変わらずユーロの影響は大きい。リスク回避選好は止まず、微妙な問題を含むドル/円を除いては円高傾向。休火山状態のドル/円には、今夜23:00のISM製造業景況指数の発表も少なからず影響力がありそうだ。過去の経済指標発表時の変動を一気に表示してくれる『ファンダメンタル図マップ』でISM製造業景況指数の過去の発表時を表示してみた。（編集部）