マーケットをイッキ読み
ユーロ売り継続、時間が追い込むギリシャ…2010/4/23
ユーロ売り継続、時間が追い込むギリシャ
  • 東京外国為替市場ではユーロが続落し、対ドルで約1年ぶり安値を付けた。
  • 欧州連合(EU)がギリシャの2009年財政赤字を当初予測から引き上げたほか、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがギリシャ国債の格付けを引き下げたことが背景。
  • ユーロ・ドルについて「1.32ドル割れ寸前だが、年初来安値を割り込んだという意味でユーロの下落はまだ始まったばかりであり、ムードとしては 1.30ドルを目指す方向だ」「ユーロはまだ割高で、金利も上げられないということがあり、ギリシャに対する支援策が固まるかどうかにかかわらず、ユーロが戻るのは難しい」(ドイツ証券の深谷幸司シニア為替ストラテジスト)
  • ギリシャと国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の当局者は21日、支援パッケージをめぐる協議を開始した。ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相によると、協議の最終結果は5月15日までに発表される予定。

ユーロが対ドルで約1年ぶり安値、ギリシャ懸念で1.32ドル割れ寸前 | Bloomberg

  • (ユーロ/ドルは)市場では依然として短期筋を中心に一段安を見込む声が多く、通貨オプション市場ではユーロが対ドルや対円で一段と下落すると想定した取引が相次いでいるという。
  • 「テクニカル上の下抜けとなったことでユーロ圏新興国リスクを織り込む動きが勢いづいているが、その底流にあるのは過剰流動性と運用難。値動きのよさを見込んだ投機筋の仕掛けが中心であるだけに、逃げ足も速い」(都銀)

豪ドル86円付近で一進一退、投信の円売り期待が下支え | Reuters

  • ギリシャ国債入札での調達レートは時を追うごとに上昇している。「市場は状況を前倒しで織り込んでいくため、時間がギリシャを追い込んでいく」(大手銀行)
  • ギリシャの混乱拡大でポルトガル国債(10年)利回りは5%付近まで、スペイン国債も4%程度まで利回りが上昇してきた。「ユーロはショートも相当たまっているだろうが、戻りは売りだ」(大手銀行)

豪ドル86円付近で一進一退、投信の円売り期待が下支え | Reuters

ユーロの下落は始まったばかりという意見もある。たしかに、ユーロの運命はギリシャの支援策の行方だけで決まるものではない。

対ドルでのユーロ売りが他の通貨にも影響している。ドル/円はレンジ相場を形成して上値は重く、下値は固い…ボリンジャーバンドの+2.0と-2.0の間を行き来する展開。超短期売買で売りと買いをワンクリックで途転(ドテン)できるツールが活躍するのはこんな時だ。

ドル/円の60分足チャートにボリンジャーバンドと戻り値推定(終値)を表示してみた。(編集部)

  • キャンペーン
  • セミナー
  • マーケットをイッキ読み
  • 経済指標発表スケジュール
  • ブログパーツ
  • FXの書籍・DVD