ギリシャ財政再建不透明感再燃で円買い…2010/3/16
ギリシャ財政再建の先行き不透明で円買い
- 外為市場ではユーロが広範に下落。欧州で開催されたユーロ圏財務相会合でギリシャ支援をめぐる足並みが揃わない中、前週末に上昇した反動で売りが先行した。
- ギリシャの財政再建をめぐる先行き不透明感が再び強まっていることから、リスク回避を背景とした円の買い戻し圧力がかかった。
- 「EU諸国の意見の不一致により、救済処置の発表が遅れ、混乱になるのではないかという憶測を生み出している」「ユーロが最も弱く、リスク回避という意味でドルや円が買われやすい展開になっている」(東海東京証券金融市場部トレーディンググループマネージャー、二瓶洋氏)
本日未明に終了したEU財務相会合後の要人発言がユーロ下落のきっかけだという。先週末は、EUがギシリャ救済策に踏み出すとの期待感でユーロが小反発していたが、やはり先行き不透明だった。昨日に続き、本日はEU財務理事会が開催されるが、具体策が示される可能性は無いという。(編集部)
海外輸出企業の円買いと海外勢の円買い警戒
- (米民主党の金融改革法案には)オバマ大統領が1月に示した金融規制策が盛り込まれており、改めて景気の下押し圧力になると受け止められた。東京市場では、輸出企業のドル売り・円買いも加わり、軟調な値動きとなった。
- 東京市場関係者の間では、海外勢の円買いに警戒する声が出てきた。市場予想通り日銀の緩和姿勢が小幅にとどまれば、事前報道などを手掛かりに追加緩和期待で円を売り仕掛けていた海外勢が、円の買い戻しに動く可能性があるためだ。
- 「最近、一部海外勢の間で円売り戦略が目立ってきたが、ポジションを作ってはことごとく投げさせられる状況。今回も日銀の結果によっては、同様の結果になりかねない」として、再び90円を割り込む可能性がある」(ある都銀のチーフトレーダー)
FOMCと日銀の発表待ちの思惑から市場には様々は仕掛けが入っているらしい。変動の理由は後から分かることも多い。そんな時は過去に基づくテクニカル指標の売買シグナルが参考になる。ドル/円の日足の平均足チャートでオシレーター系のBuySellポイントを表示してみた。売買シグナルは、黄色→様子見、青→売りポイント、赤→買いポイントで表示されている。(編集部)