急ピッチの円高ドル安、為替介入へ懸念じわり…2009/11/26
米ドル、10カ月ぶり安値を更新。為替介入は?
- きょうのドルの予想レンジは86.7-87.7円付近。ドルが全面的に売られた海外の流れを引き継ぎ、1月につけた14年ぶり安値となる87.1円をめぐる攻防となりそうだ。
- 「過度な円高、行き過ぎには注視していく」(古川元久内閣府副大臣)
- 「(急ピッチなドル安/円高で)日本株の伸び悩みに当局が関心を示し始めれば、市場が考えるより早いタイミングで介入が行われる可能性も出てくる」(バークレイズ銀行東京支店・トレーディング部長の小川統也氏)
- 「(為替介入について)現段階では考えていない」「為替の動きは注目している」(野田財務副大臣)
アメリカの超低金利政策の長期化を示唆するFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が公開されたのを受けてドルの全面安が続いている。ユーロは対ドルで高値圏の推移。
本日と明日の午後は感謝祭でNYは休場、NY時間は小動きになりそう。一方、東京市場では、輸出関連企業の月末前の調整が入ればドル安が加速する可能性もあり。86円台も時間の問題かもしれない。87円付近に控えている輸出関連企業のストップロス(損失確定売り)にも注意したい。
市場では85円が為替介入の目安とされている。86円台に突入したら、注意しておこう。中長期投資でドルを仕込むなら資金管理を綿密に。(編集部)
来年4月末までは円高~バンク・オブ・アメリカ
- 米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)は、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を過去最低に据え置くとして、今後5カ月はドル安・円高を見込むよう投資家に勧めた。
- 「われわれの予想では、著しい円高が出現する可能性の最も高い時期は今から来年4月末の間だ。」(スティーブン・ピアソン氏らBOAストラテジスト)
年末モードで一時巻き返しがあるとしても、当分はドル安円高。ドルキャリートレードが主流になるだろう。 今夜のようなNY休場の夜には、複数の通貨ペアの長期のチャートをじっくり見る好機。ドルキャリートレードには、ドル建ての通貨ペアの低スプレッドとリアルタイムの円評価額表示がカギ。差益をリアルタイムで直観的に把握できる環境を整えよう。(編集部)