鳩山首相辞意表明で海外勢が円売り反応…2010/6/2
首相の辞意表明で円売り強まる、海外時間に注目
- 鳩山首相の辞任表明を受けてじりじりと円が売られ、ドルは約2週間ぶり高値の91.78円まで上昇した。クロス円も全般に上昇した。
- もともと「日本の政治は為替の材料になりにくい」(別の大手銀行)との見方が強かったため、「首相辞任は、一時的な材料で終わるのではないか。インパクトは限られそうだ」(大手銀行)という。
- ただ、「海外時間に円が売られる可能性はある」(大手銀行)との見方があり、本格参 入後の海外勢の動きが注目されている。
- (首相の辞任表明報道を受けて東京市場では)政局の不透明感から海外勢の短期筋を中心に円売りが出たとみられる。
- 目先の注目点は日本の株式市場が引けたあとの欧州勢が参入し始める時間に、このニュースが蒸し返されるかどうかだ。
- 誰が次の首相になるかはまだ分からないが、仮に菅直人副総理兼財務相が次期首相となれば、円高容認のスタンスではないだろう。
- 財務大臣の立場ではなく、首相の立場として為替についての発言をすれば、市場での瞬間的な反応はこれまでよりも一段と大きくなるとみられる。
- (鳩山首相が辞任表明を受けた円売り反応について)「今回、円売りが進んだ背景には、ここまでのリスク回避局面で蓄積していた円買いポジションの巻き戻しが起こったことがあるのだろう。政局の混迷を嫌気した『日本売り』ならば、円はもっと叩き売られてもおかしくはない。」(オフィス セントポーリア 代表・馬渕治好氏)
- 「為替市場の反応は「反射神経的な動き」と言え、今後の相場に与える影響は限定的とみている。」(同氏)
『日本売り』になっていない事はとりあえずの幸い…? もう日本の首相交代は海外勢にとってはサプライズ感は無いという見方が大半。平和な日本の首相交代よりユーロの問題の方が大きいのは事実。そして、欧州不信によるリスク回避で円買いが積み上がっていた反動が出ているのも事実。
たしかに海外時間、特に今夜のNY時間には注意しておきたい。(編集部)
FXの取引高が過去最高に
東京金融取引所のFX「くりっく365」の取引高が過去最高値を記録している。為替への注目度の高まり、投資意欲をかきたてる市場になっているということがよくわかる。(編集部)